この曲の、いわゆる「極め付きの名盤」はと言えば、ウラディミール・ホロヴィッツ(CBS)のもの、そしてマルタ・アルゲリッチ(DGG)などがすぐ思い浮かぶが、この二つの演奏、あまりピンとこない。「凄み」とか「熟達」は感ぜられるのであるが。
好みを言うならば、キラリとした音。そしてスピード感のある演奏で聴きたい。美しく純粋な、技巧もすばらしいエフゲニー・キーシン。昔から愛聴していたストレートな表現、若いころのミシェル・べロフ。この二つが好きである。
考えてみれば「クライスレリアーナ」はシューマンが恩師フリードリッヒ・ヴィークの娘、クララと恩師の怒りを買いながら、しかし二人は訴訟を起こしてまでも婚約した時期、シューマン28歳の作品である。
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