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2015年8月8日

世界の小澤征爾のベートーヴェン  ’Seiji Ozawa conducts Beethoven’


小澤 征爾39歳のベートーヴェン。



1,974年2月。最も寒い欧州で録音された第九である。オランダの名門、PHILIPSへの初レコーディング。これがなんとも熱い第九である。オケはニューフィルハーモニア管。

私としては、ジョージ・セル、ギュンター・ヴァントに並ぶ同曲の愛聴盤である。



小澤のドイツ系の音楽が一般的にあまり評判を得ないことには全く納得がゆかないのである。

あのベルリンフィルの実況のベートーヴェンの7番は是非CD化をして欲しいし、シカゴ響との若き日の5番(RCA)も良い。

米国テラーク録音のルドルフ・ゼルキンとのベートーヴェンのコンチェルト、とりわけ2番は素晴らしいと思う。




独奥系はベートーヴェン以外ではR.シュトラウスやマーラー、ブラームス、バッハなどにも私の愛す素晴らしい演奏がある。それはまた次の機会に。















2014年4月27日

栄華を極めた古き良き時代のメサイア

いまどきはなかなか古楽演奏以外のヘンデルのメサイアの演奏、録音にはお目にかかれない。

久々にオットー・クレンペラーのCDを聴いてみる。たっぷり取られたテンポで淡々と音楽が流れる。しかも高貴な佇まいで。この曲にはアンマッチと思われるシュワルツコップの堂々たるソプラノもクレンペラーの荘厳な演奏には合っている。私が古楽で愛聴するクリスティやホグウッドと比べるとヘンデルの音楽はこんなに巨大な音楽であって良いのかと思うほどである。滔々と流れる長大なメサイアだ。また見逃してはならないのが合唱の上手さである。ウィルヘルム・ピッツ指揮するフィルハーモニア合唱団の素晴らしいハーモニーが長大な演奏を支えている。

しかし今がレコード会社不遇の時代とはいえ、まさか消滅するとは思わなかった。老舗のEMIが無くなってしまうとは。このメサイアは1964年の録音、プロデュ―サー、ウォルター・レッグ&ピーター・アンドリーと記されている。EMIの黄金時代だ。もう半世紀前の録音だよ。思うにこのように時間をかけた立派な、しかも他に比較すべきものがないような素晴らしい録音が存在してしまうと、ヘンデルの時代の楽器がどうだとかピッチがどうだかという問題は極めて些末な問題であって、最新機材でちゃらちゃらした演奏を作り続けてもそれは極めて無駄な作業に思われる。

いやだからEMIは無くなったのかもしれない。メサイアに限らず、この50年間に50年前を凌ぐ録音をどれだけ創れたのか?録音技術はどれだけ進歩したのか?たしかにノイズは無くなったが、私には、このところのEMIの寝ぼけた音より60年代70年代前半の音のほうがが良かったように思われる。






2013年7月3日

ヨハン・シュトラウス喜歌劇「こうもり」

ヨハンシュトラウスの喜歌劇「こうもり」と言えば恐らく多くの人はカルロス・クライバーの指揮したCD(DVD)を推すのではないだろうか。私は違う。

クライバーの勢いのある切れのいい演奏はとても素晴らしいが、カール・ベームの指揮したCD(DVD)がステキである。それはなんといっても歌が素晴らしいからである。「こうもり」ごときに大歌手は必要ないといえばそれまでであるが、いや大歌手が大歌手然とした歌を披露しているのではなく、なんともまあ洒落た歌で名人芸を繰り広げていてすごく楽しいのだ。大ヘルデンテナー、ヴィントガッセンのオルロフスキー男爵は大正解、ヤノヴィッツの美しいロザリンデ、ヴェヒタ―のアイゼンシュタイン・・・・(配役詳細は下記参照)

ベームの指揮は相変らず無粋で面白くは無いが、普段よりは武骨さが少なくウィ-ン・フィルからたっぷりとした良い音を引き出している。


アイゼンシュタイン  エバーハルト・ヴェヒター
ロザリンデ  グンドゥラ・ヤノヴィッツ
アデーレ  レナーテ・ホルム
刑務所長フランク  エーリヒ・クンツ
オルロフスキー侯爵  ヴォルフガング・ヴィントガッセン
アルフレート  ヴァルデマール・クメント
ファルケ博士  ハインツ・ホレチェック
その他

カール・ベーム指揮 ウィ―ンフィルハーモニー管弦楽団、ウィ―ン国立歌劇場合唱団


私としてベームはまったく好きな指揮者ではないのだが、モーツァルトのレクィエムとこの「こうもり」だけは愛聴盤である。


2013年4月29日

ミュンヘンのウォルフガング・サヴァリッシュ

ミュンヘン出身のサヴァリッシュが2月に亡くなって何か書こうと思っていたのだが今になってしまった。彼の訃報に接する数日前、私は台北のCDショップでバイエルン国立管を振ったブルックナーの第5交響曲を購入した。名演である。

日本ではしばしばN響を振り非常に知られた指揮者ではあったが音楽が知的に整理されすぎて熱狂からは距離がある指揮者という印象であって、巨匠と呼ばれることは無かったように思う。

しかしながら彼の本領はオペラで発揮されたし、本拠地のミュンヘンでの活動において名演を多く達成していたように思われる。彼がミュンヘンのオペラと残した録音はどれも素晴らしい。影のない女、マイスタージンガーなど超弩級の名盤。

私はミュンヘンでカール・ベームが振るフィデリオを観るために劇場に行ったのだが、指揮がベームではなくサヴァリッシュに変更になっていてがっかりした。しかしキング、ベーレンスの熱唱とともに老体のベームでは体験できないであろうきりりと引き締まった一分の隙もない極めて緊張感の高い演奏は稀にみる大きな感動をもたらしてくれた。終演後はベームの病気に心から感謝したものだ。

かつてはドンジョバンニなど、海賊盤ではあったが、ミュンヘンでの上演ライブが発売されていたこともある。当時の多くのオペラのライブが登場することを願うものである。




Wolfgang Sawallisch、 2013年2月22日ミュンヘンで没、享年89歳



2013年2月3日

音楽と音の質

ステレオ録音以前の例えばトスカニーニ、フルトヴェングラーなどの巨匠の音楽が素晴らしい、と言われても私は聴く気になれない。理由は音がステレオ録音に比べて良くないからである。

最近オーディオショップが本当に少なくなってしまった。かなり高級品を扱う店は辛うじて営業しているようであるが、アンプやスピーカーに十万、百万単位のお金をかけることができない身としてはあらかじめ深みに入り込まないように敢えて見て見ぬふりをする。残念ではあるが。

再生装置にお金をかけるのであれば、そのお金をCDやコンサートに投資したいとも思うので私の装置は全く大したことはない。でも自分が家で聴く音は悪くは無いと思うし、まずまず満足している。





例えばNHK交響楽団がホームグランドのNHKホールで感動的な演奏をしたことは極めて少ないのではないだろうか。N響のサントリーホールでの演奏ならば感動的な演奏会にぶち当たる確率はNHKでのそれより高いと思うのだが、どうだろう。

良いオケには良いホールが必須であるということだ。コンセルトヘボウしかりウィ-ンフィルしかりボストン響しかりである。オケを例に挙げたが、それはどんなジャンルにも当てはまる。




ライヴであれば良い演奏と良いホール。

録音であれば、やはり良い演奏と良いホール。そしてに良い録音と良い再生装置。
以上が必須なのである。


だから大昔の大家の演奏を聴く気になれないのである。
みなさんどう思われますか?

2012年10月6日

ジョージ・セル再聴

ジョージ・セル、好きな人は大好きであるが、一方で、やれ硬いとか冷たいとか批判的な向きもあるように思う。

私は今では大好きな指揮者である。今ではというのはLP時代は、CBSソニーのLPの音が硬く、また晩年のEMIの音はぼやけていて、音質からセル・クリーヴランドの演奏を敬遠していて、しばらく私はセルの熱心な聴き手ではなかったのだ。ただ例外的に聴き続けたのはデッカから発売されたウィーンフィル、我が愛するピラール・ローレンガーとのエグモントや、ロンドン響を振ったヘンデルなど。音質も演奏も良くて大事に聴いたものだ。CDでも買いなおした。

高校生の時にベートーヴェンの交響曲全集を図書館か友人から借りて聴いたがピンと来なかった。CD時代になりフィリップスとデッカの録音はほぼすべて聴いたが、なかなか良いが、最高というところまでは行かなかった。

しかしある時(比較的最近なのだが)クリーヴランドとのベートーヴェンの第九を聴いて驚いた。金管の強奏、しっかりしたリズム感、そして精緻を極めた合奏などはいつものセルなのだけれどもスケール感もあるし、激しさ、美しさを兼備した、もしかすると最高の演奏かもしれない。合唱、ソロの部分も明晰で素晴らしい。音も良いじゃないか。

全集は現在発売していないようだが再発されれば是非もう一度全曲を聴き直したいと思っている。あと、ブラームスも聴きなおしてみたいな。

2012年4月22日

ブルックナーの交響曲 (第7番)


ブルックナーの交響曲 (1番・3番)

金管楽器が朗々と鳴り、弦楽器がざわざわ響く。天国的ではないブルックナー。スケールの大きい厳しく熱い演奏。決して田舎者が作った作品ではない、朴訥でもない。そんな感じか。小生の好むブルックナー演奏である。

マーラーやベートーヴェンのシンフォニーについてはこのブログにも書いたが、私の好みのマーラーをやる指揮者とはあまりだぶらない、どちらかといえばベートーヴェンを熱く振る指揮者がブルックナーを指揮したほうが良いと思う。あまり最近の演奏は聴いていないので少々古い録音が中心になると思うが小生の愛する録音を少しずつ全交響曲紹介する。

今日は第3番と第1番

まず第3番。好きな演奏は3種。

①クルト・ザンデルリンク・ライプチッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1963年録音)
②ギュンター・ヴァント・北ドイツ放送交響楽団(1992年 録音)
③ラファエル・クーべリック・バイエルン・放送交響楽団(1980年録音)

いつも感動的な演奏をする指揮者といえばすぐ頭に浮かぶのはヴァントである。きっちり積み上げて、みがかれた結果の厳格さの先にある感動はヴァントのブルックナーすべてに当てはまる。

ザンデルリンクは出来不出来が多いような気がする。7番、4番は期待外れ。この二つはどこか厳しさにかける。しかしこの3番は凄いパワーだ。

クーべリックはブルックナーを多く残してはいないが、4番、8番も素晴らしい。マーラーも良い例外的な指揮者か。



第1番

①ヴァーツラフ・ノイマン・ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1967年録音)

その昔、さる評論家が、チェコの指揮者は、ターリッヒ、アンチェル、ノイマンと新しくなるにつれて駄目になったと、ノイマン=ニューマン=新人ということを含めてもっとものように語っていたが、アホかと思った。彼のマーラーも良い。

この演奏があれば他は要らない。



(つづく)