4月に書き始めたブルックナーの交響曲。9番の次は第6番。この曲はサヴァリッシュ指揮バイエルン国立管弦楽団を選ぼう。
ウォルフガング・サヴァリッシュ。N響のおかげでわが国で知名度は抜群ながら、巨匠というまでには人気が出なかったのだが、私は彼の振るミュンヘンでの「フィデリオ」(ベーレンス、キング、モル)に接して最高の感動を経験した。ベームの代役であったが、終演後はベームの病気に感謝したものだ。
その想い出と、同じオーケストラの演奏で、曲は違えども、ミュンヘンのシュターツオパーでの体験さながらに同じ大理石の劇場の突き抜けるような幾分硬質の響きが聴けるのである。
NHKホールはコンサートホールとしては最悪だし、残念なことにそのようなホールで演奏していればオーケストラも進歩は無いのだ。だからサヴァリッシュは日本で真の力をほとんど発揮することができなかった。
またそのために彼の演奏は多く聴いていないのだが、バイエルン歌劇場で20年以上音楽監督を務めていたのだから名演が沢山残されているはずである。私が知っているのは「影の無い女」「「ドン・ジョヴァン二」。ともに超名演である。
6番の話がサヴァリッシュの話になってしまった。肝心の6番の演奏であるが、サヴァリッシュの良さが全開の非常に明晰で勢いのある輝かしい名演である。
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