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2012年5月19日

スザンナの秘密


今日はコンサートがあって、後半のプログラムがメノッティのオペラ「電話」。この楽しいオペラの素敵な演奏を聴いて、同じようにソプラノとバリトンが登場する一幕のオペラ、ヴォルフ・フェラーリの「スザンナの秘密」を思い出した。「電話」の登場人物は二人だが、こちらの「スザンナ」はソプラノ、バリトンそしてもう一人黙役ではあるが召し使いが登場する。

物語は新妻スザンナと夫のジル伯爵とのやり取り。スザンナは夫の留守中に隠れてタバコを楽しんでいたのであるが、夫はタバコの臭いを感じ、自分のいない間に男を家に招き入れているのではないかと疑念を抱くのである。まあ、たわいも無い話である。45分ほどの曲。


私はLPでマリア・キアーラ(S)、ベルント・ヴァイクル(Br)、そしてガルデッリ指揮のコヴェントガーデンの演奏を聴いていたのだが、なかなか良い演奏でCD化を切望していたがこれまでCD化された形跡は無い。非常に残念ながら今では手に入らない。


この曲自体あまりCDは出ていないと思うのだが、たまたま先日、ふとCDショップのバーゲンで見つけて購入したのが下記のCD。ウィーン、Philartsというレーベル。私としては初めて手にするレーベルであり、聴くのも初めての演奏家たちであるが、まあマリア・キアーラのデッカ盤がCD化されるまではこのCDを聴く事にしよう。

Judith Howarth(S) 

Angel Odena(Br)

Friedrich Haider(Cond.)

Oviedo Filarmonia

2006年5月 Oviedoでのライブ録音




















エルマンノ・ヴォルフ・フェラーリといえば、マドンナの宝石の、しかも間奏曲のみが有名で、オペラとしてはこの曲と少し前に話題になった歌劇「スライ」くらいか。序曲が終わり、ほどなくスザンナがピアノを弾く場面があるのだがそのピアノの旋律がオーケストラに引き継がれてゆくあたりの美しさなどため息がでる。もっと聴かれてしかるべき曲だと思う。



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