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2011年4月21日

フェルメール

ここのところ、といっても数年前からだと思うのだが、フェルメールが流行っている。全日空の機内誌「翼の王国」でも長く取り上げられていたし、フェルメールに関連した出版も多い。 美術展の広告も多く目にしたし、フェルメールの作品のパロディのテレビCMがあったり。

私が実物を見たのはワシントン・ナショナルギャラリーの「手紙を書く女」、「天秤を持つ女」などである。日常のある瞬間、日常のおもに一般人(ほとんど1人、まれに2-3人) のなにげない瞬間を美しく捉えた画。どれも静謐さをたたえた作品。それ自体が素晴らしいのであるが、同時に、フェルメール自身をとりまく謎、いくつかの作品の真贋論争もなどもふくめて、人気を集めている理由か。

惹きつけられる、あるいは惹きこまれる画というのは斉藤佑樹ではないが、やはり何かを持っているといわざるを得ない。美術館で作品を前にしばし立ち止まり、その前で見続ける。何かを感じ何かを吸収しようとする感覚といおうか。そしてフェルメールの場合のそれは<深く静かなもの>である。



 

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