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2012年1月31日
ハーディングのぺトルーシュカ
金曜日の演奏会のことだけどなかなか書けなかった。理由はこの日の曲が私にとってはあまり得意では無いということ、特にチャイコフスキーのピアノコンチェルトがね。曲自体にあまり興味が無くて、いい演奏だったとか悪い演奏だったとか言えないね。その曲を好きになってしまうような演奏に出会わない限りは。そんな感じか。
オーケストラはかなり細かい表情をつけて、美しく磨かれた音楽を目指していたようだ。そしてそれは精妙な水彩画を思わせるものであった。ピアノはオケとは少し違っていて、大きな流れを作りながらも部分的にはカデンツァなど大袈裟に見栄を切る部分もあって少し違和感を感じた。指揮者とピアニストはすごく仲良しだそうだけど。
ぺトルーシュカもハーディングらしく小気味良く、重くない演奏。しかしこちらは協奏曲以上にオーケストラが威力を発揮した。この曲は管楽器をはじめ、オケが上手くないと駄目だけれど。自宅で初演者モントゥーとボストン響のCDを聴きなおしてみたがBSOよりNJPが上手いと言っても良いくらいの好演。総合的にもわが新日本フィルの勝ち。フォークトのピアノもオケに溶け込んで好演。
こういうすっきりした上手な演奏に接すると、ストラヴィンスキーの新古典主義の香りがしてくる。そしてこのコンビで私の大好きなプルチネッラを是非聴いてみたいと思った。
3月27日 サントリーホールにおける新日本フィルの演奏会
指揮:ダニエル・ハーディング
ピアノ:ラルフ・フォークト
チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番
ストラヴィンスキー ぺトルーシュカ(1947年版)
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