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2010年10月7日

小さな幸福

今年からOEK定期の3階のバルコン席は500円で、その名もスターライト席。


身を乗り出さないと舞台の3分の1 しか見えない席なのだが音楽を聴くにはまったく問題は無い。ホールの音響が優れているからである。おかげで最近は専らスターライト席。今日は桐朋出身の若手、ケン・シェという初めて聞く名のカナダの指揮者と やはり桐朋出身のOEKではお馴染の(といっても私は今日初めて聴いた)吉田恭子のヴァイオリン。


シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレ 作品52
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 作品35
ビゼー:交響曲 ハ長調



シューマン:オーケストレーションが下手という説があるが、またこの曲自体も4曲のシンフォニーには劣るのではあるが、管弦楽の響きはまったく悪く無い。いや堂々と鳴りきった、しかしシューマンらしくて良かった。


チャイコフスキー:白鳥の湖を聴いているような気分であった。(白鳥はヴァイオリン協奏曲以上に名曲と思う。)

ビゼー:(このブログの自己紹介のなかで挙げた大好きな作曲家7人のうちのひとり。)ビゼー17才の若書きを気鋭の指揮者がやるのだから期待。そして期待どおり。









ビゼーが大好きといっても、オペラ「カルメン」、劇音楽「アルルの女」、そしてこの交響曲。私の中ではこの僅か3曲によってビゼーは天才たり得ているのである。ビゼーは9才でパリのコンセルトヴァトワールに入学、交響曲も在学中の作品。裕福な家庭で恵まれた環境下での天才作曲家。そのあたりメンデルスゾーンを思い浮かべるが、彼の37年に満たない人生での音楽はモーツァルトやシューベルトに重なる。


仕事帰り。事務所の隣の音楽堂と言う素晴らしいホールで良い音楽を聴く。終演後はその隣の駅の中の食堂で麦酒と赤葡萄酒を一杯づつ。あてはマルゲりータ。
小市民のささやかな楽しみだ。ちょっとした幸福を感ずる瞬間でもある。



2 件のコメント:

  1. ケン君?!
    私の教え子です!
    彼が学生の頃、副科で私の打楽器レッスンを取っていました。
    「sawakoしぇんしぇー」と呼んでくれる人懐こい子です。
    頑張ってるんだな~(^^)

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  2. そういえば、プログラムにブリティッシュ・コロンビア大学でピアノと打楽器を学んだとありました。桐朋では指揮と打楽器を学んだのでしょうか。指揮科の高齢の先生に頼み込んで師事したとのこと。

    MS.SAWAKO先生にあいさつ無しですか。

    イケメンのケン君はすでに新日本フィル、群響、札響、その他大阪、広島、兵庫、京都のオケに客演しているそうですよ。

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