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2010年4月11日

リッカルド・ムーティのカルミナ・ブラーナ


昨日は東京・春・音楽祭の演奏会(東京文化会館)1曲目のモーツァルトから違っていた。オーケストラの質感が通常よりランクが上ということ。細部まで綺麗に仕上げられた極上のアンサンブルでの演奏で鳥肌もの。


2曲目はメインのカルミナ。私としてムーティのカルミナは初めてであったが、極めて自信に満ちた、がっしりした、しかし細部にわたりカンタービレの効いた音楽。カルミナがこんなすごい曲だったのかと思った。超名演。

東京のオーケストラの首席クラスによる編成ということであるが、この曲で重要な位置を占めるティンパ二にはベルリンフィルの首席ライナー・ゼーガースが担当。合唱、ソロを含め極めて水準の高い演奏であった。今更ながらムーティは大指揮者ということを実感した。

大地から噴き出る新しい生命。冬から春に向かう新芽の息吹。桜の木の下で語らう男女。決して日本的な春のイメージではないのだが、オルフがカルミナで表現しようとしたのは昨晩ムーティが表現したところにあったのだ。力強さと官能。これは1曲目のモーッアルトの表現にも通じるところがあった。

指揮:リッカルド・ムーテイ

ソプラノ:デジレ・ランカトーレ

カウンターテノール:マックス・エマヌエル・ツェンチッチ

バリトン:リュドヴィク・テジエ

東京春祭特別オーケストラ

東京オペラシンガーズ

東京少年少女合唱隊

合唱指揮:ロベルト・ガッビアーニ

2 件のコメント:

  1. ブログ復活おめでとうございま~す!
    昨日はご来場誠にありがとうございました。
    集中した、精神性の高いムーティーの音楽は刺激的でした。
    良い演奏をこれからしていかなければ!
    身の引き締まる思い。

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  2. 期待どおり、いやそれ以上のすばらしい音楽をありがとうございました。また広いホールの中でそれを共有することができて!

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