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2011年3月27日

アムステルダムの一夜

書店で「MOSTLY CLASSIC」5月号が目にとまった。特集は「世界30名門ホール」。パラパラめくると、ドナルド・キーンが寄稿している。彼がかつて聴いたホールについてでカーネギー・ホール、コンセルとへボウ、ロイヤル・アルバート・ホール。音の良し悪しのことではなく、この三つのホールで聴いたコンサートの思い出みたいなことが書かれてあった。彼は無類のオペラ好きで音響についてどうこう言う人ではないということは、ロイヤルアルバートホールが出てくることからもわかるだろう。
そのほか、多数の音楽評論家や演奏家などが好きなホールを選んでいるのであるが、30ならぬ3大ホールとはと、これら記事から読み取ると、①ムジーク・フェライン、②コンセルト・へボウ、③ボストン・シンフォニー・ホールということになるようだ。この中で私はボストンに行った事が無い。ムジークフェラインとコンセルトへボウは体験した。とにかくコンセルトへボウの音響が今もって世界最高であると思っている。残念ながら同じ時期に聴いたムジークフェラインには音がもやもやしていて、がっかりした。コンセルトへボウでの演目はプロコフィエフのピアノ協奏曲とドヴルザークの第6交響曲。ヴァーツラフ・スメタチェック指揮のコンセルとへボウ管弦楽団、ソロはクリスティーナ・オルティーズ。というといつごろか想像もつくであろう。打ちのめされたのはかなり昔のことである。実は初めて聴いた6番のシンフォニーに完全にやられたのである。曲がどうのということではなくて、圧倒的な音響によって。

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