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2010年11月23日

カンタービレ!

神尾真由子の初のコンチェルトのCDを購入した。
チャイコフスキーとプロコフィエフ2番の組み合わせ。初めて聴いたとき感じたのは、重く暗く一本調子。しかし2回目に聴いて、購入して良かったと思った。個人的にあまり好きではないチャイコフスキーのコンチェルトではあるが、嬉しいことにショー的な要素は微塵も無く、深く重いロシアの大地を思わせるチャイコフスキーがあった。 少し残念なのはバック。久々のハレ管弦楽団は良い音。フルート、クラリネットなどの木管が上手い。が指揮(トーマス・ザンデルリンク)は丁寧だが一本調子。父クルトは凄い指揮者であったが。(トーマスの異母弟のステファンはかなり良い指揮者。) 全体として真由子は決してメランコリーに落ちいることは無く、(第2楽章のソロは特に弱音で奏でるが、まったく思い入れは無い)真剣な、個性的なチャイコフスキーがある。24歳の演奏とは思えない深い演奏である。(2010年録音)

神尾真由子がチャイコフスキーコンクールで優勝する12年前、同じコンクールのヴァイオリン部門の優勝者、諏訪内晶子の同じ曲の演奏も素晴らしい。こちらはもっと静かな、そして高貴な佇まい。 アシュケナージ・チェコフィルは普通。ゴシップが何度か報ぜられた諏訪内であるが最近は元気に活躍しているのだろうか。10年前、28歳の時の演奏。(2000年録音)

日本人で初のチャイコフスキーコンクール優勝者の諏訪内、そしてヴァイオリン部門で二人目の優勝者神尾、共通点は桐朋→ジュリアード。



ついでにヒラリー・ハーンも聴いてしまおう。真由子と晶子の間に位置する演奏か?落ち着いており、全く文句は無い。抑制された美しさを持つ。ぺテレンコ指揮ロイヤル・リヴァプールフィル。オケはまずまずであるが、初めて聴くこの指揮者の緩急自在の指揮ぶりは、なかなかおしゃれな演奏。こちらも28歳のときの録音。(2008年録音)







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