今日驚いたのは、円高ということもあり、AMAZON USAで数枚CDを注文したのだが、その中にクルト・ザンデルリングの新しいほうのブラームスの交響曲全集があった。その数時間後、私はザンデルりングの訃報に接した。
シュタッツカペレドレスデンとのブラームスの旧録音が私の本当のザンデルリングとの邂逅であった。この深く、厳しく、美しいブラームスは最高・最愛のブラームスであるし、このCDとの出会いの後に彼の録音を買い漁るようになった。
ザンデルリングの音楽を初めて聴いたのは日本グラモフォンからヘリオドールという廉価LPのシリーズでドレスデンを振ったハイドンの104番と45番。構えの大きな立派なハイドンであった。その後CD化されたことは無いと思うのだが。
まさに正統的なドイツの指揮者であり誠実に着実に音楽を創る音楽家であったのだが、ショスタコーヴィッチやシベリウスの全集もあり、それは立派な演奏ではあるが少々面白みに欠けファーストチョイスとはならない。しかし前述のブラームス。ゲヴァントハウスとのブルックナー3番、内田光子とのベートヴェンコンチェルト(特に4番)、引退公演のシューマン4番、フィルハーモ二アとのマーラー9番、ラフマニノフ2番、ベートーヴェン全集、ドレスデンとのフランクなどは特に素晴らしいと思う。
明日9月19日は99歳の誕生日。ベルリンにて逝去。
合掌。
KURT SANDERLING(1012 - 2011)
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