前回は歌劇「カルメン」について書いたが、ひきつづきビゼー。オーケストラの組曲「アルルの女」。
小学校の音楽発表はその組曲の終曲の「ファランドール」。私の記憶はたしか「アウロス」という名称のリコーダーで合奏したこと。なかなか格好いい音楽であったことだ。今でも大好きな曲が「アルルの女」。でもいまだにそのアルルの女がどんな女性なのかよく知らない。ドーテの原作は読んでいないが、その物語はアルルが舞台の恋愛劇でしかも悲劇らしい。ということは知っている。多分美しい女性なのだろう。それだけである。
しかし音楽にじっと耳を傾ければ様々な思いが去来する。単に美しく親しみ易い音楽ではない。
そう「カルメン」にしろ、この「アルルの女」にしろビゼーの作品は共通しているものがある。色彩的で明るい感じ。しかし暗さを秘めている。美しいが、影がある。派手であるが、劇的。こんな感じか。
ゴッホの絵も同様だと思うのだけど。
ビゼーはアルルが舞台の音楽を残した。ゴッホはアルルで多くの作品を画いた。そしてどちらも類まれな天才の作品。それでアルルの女を聴くと、ゴッホの絵を思い出す。ゴッホの部屋、糸杉、跳ね橋、カフェテラス、アルルの恋人たち、アルルの女・・・。どれも素晴らしい。
ああアルルに行ってみたい。
オススメのCD
ジャン・マルティノン指揮 シカゴ交響楽団
アンドレ・クリュイタンス指揮 パリ音楽院管弦楽団
0 件のコメント:
コメントを投稿